商品先物取引の安全性

グローバルスタンダード化を目指した2005年の商品取引所法の改正は、1950年の施行以来の大の改革と言われました。証拠金等の委託者資産が確実に守られるように、委託者資産制度の抜本的な強化が行なわれ、商品先物取引の安全性を高めるために、清算機関の制度を強化します。

複数の取引所における取引の決済を独立の清算機関で一括して効率的に行うことができるように、商品取引所外でこの機関を設けることを可能にする制度が整備されました。

その中身は、信頼の向上という点で、新たに日本商品清算機構が誕生し、証拠金は全額預託されるほか、それまで任意加入だった受託債務補償基金協会を全社加入の日本商品委託者保護基金になる大改革が行なわれました。

その結果、今までは補償機構はあったものの、怪しそうで危うい補償制度が実にクリアになりました。取引員と委託者間で違約が発生した場合、1ヶ月足らずで全額返金が実現されています。


商品先物取引の信頼性向上と利便性の向上

委託者とのトラブルを減少させるための勧誘規制の強化は、商品先物取引会社(商品取引員)にとって、従来の対面営業からネット取引の充実を余儀なくされているようです。また、商品取引員の財務規制強化では、純資産額の規制比率が証券会社波になったということは、磐石な財務内容を求めていると言っていいようです。

上述のクリアリングシステム整備、分離保管などセーフティネットの拡充などの委託者保護、または国際化に向けた制度改正は、委託手数料の完全自由化により取引コストの低下がもたらされ、商品先物取引の信頼性と利便性の向上に寄与し、更なる発展が期待されています。


実物取引と清算取引

株式市場には、かつて長期清算取引がありましたが、この取引は個別株式の3ヶ月以内の3連続限月制の先物取引でした。現行の先物取引は、第二次世界大戦後のアメリカの制度にならって、「実物取引」と「清算取引」の区分を踏襲しながら、長期清算取引についてはFutures を訳して「先物取引」と呼んでいます。

「実物取引」と「長期清算取引」の中間位置に存在したものとして、期日到来後も30日以内に限って受渡し又は差金決済を繰り延べることが可能な「短期清算取引」があります。日歩とスワップ金利、取引所取引と相対取引、などの違いはありますが、類似の繰り延べ取引(ロールオーバー制度)として「FX外国為替証拠金取引」が存在します。


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